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CATEGORY:ネイチャー日誌

サクランの原料「水前寺ノリ」―2度の線状降水帯で被害が…

Date:2023/07/28

河川氾濫が起きた益城町にある水前寺ノリ養殖場

連日暑い日が続いておりますが、皆さま大丈夫でしょうか?
先日お話しした会員さまが「この暑さも自分たちが招いたこと…仕方ないわね」と仰っていましたが、まさにその通りと思いました。

梅雨明け前には各地で線状降水帯が発生し、さまざまな被害もありました。
私たちの地元熊本県でも7月3日に線状降水帯が2回発生。その被害額は速報値で237億円(公共土木施設、農林水産関連の被害額)という発表が先日されています。

河川の氾濫や土砂崩れがあった地区の一つが益城町(ましきまち)。ここにあるサクランの原料「水前寺ノリ」の養殖場も、被害を受けました。
益城町は1時間80ミリ以上の猛烈な雨に見舞われ、河川が氾濫。増水した水が水前寺ノリの養殖場に流れ込んだのです。

水前寺ノリは、阿蘇山系の清涼な伏流水でしか育たないラン藻類(地球上で初めて光合成を行い、酸素を作り出してくれた生物)です。普段は清流にプカプカ浮いているので、河川が氾濫するとたちまち流されてしまいます。益城町の養殖場には囲いがあるため流されるところまではいきませんでしたが、河川の水が流れ込んだことで水質が淀み、水前寺ノリがだいぶ弱って小さくなってしまったとのこと。

夏場は水前寺ノリが大きく成長する時期のため、私たちも知らせを聞き大丈夫!?と居ても立っていられず養殖場まで行ってきました。
(↑写真:水前寺ノリ養殖場に浮かぶ木くず↑)

益城町の水前寺ノリ養殖場では、湧水をポンプで汲み上げ常に流しており、このプールの中にこの時季だといつもならびっしり水前寺ノリが浮かんでいるのですが、スカスカな状態。

また河川の水が流れ込んだことで、落ち葉や木の屑などのゴミがたくさん…。
水前寺ノリの周りに付いているプルプルとしたものからサクランが抽出されますが、この水前寺ノリじたいそのまま食用としても出荷されるため、このゴミは一つずつ目視と手作業で取り除かなくてはいけません。

水前寺ノリ収穫前、一つ一つ手作業でゴミを取り除きます。

(↑写真:木くずやゴミを取り除く作業↑)

その作業のお手伝いもしてきました。養殖場から水前寺ノリを少しずつすくって、ゴミを除いて…の繰り返し。とっても地味ですが手間がかかります。

天然塩の精製でも、最後は目視で一つずつゴミを取り除くという気の遠くなる作業をされていましたが、やはり自然相手のモノづくりというのはこういうことなんだと実感しました。


貴重な自然環境と、人の手間をかけて育てられた水前寺ノリ、そしてそこから採れるサクラン。ますますその有難みを実感してきました。

倶楽部員 山隈

4児の母です!子育ての経験をもとに、悩み・不安・疑問を追究し続けていきます。

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